セブ市内河川調査報告

 現地のサンカルロス大学との共同研究で、セブ市内の汚染河川水質調査を行いました。見てお分かりのとおり、相当きたないです。(写真1、2)環境汚染を研究している私にとっては、とても興味をそそられる場所です。

 最も驚いたのはその溶存酸素濃度が、ほぼ0であったことです。いままでの私の経験では、流れている河川の溶存酸素濃度は低くても5mg/L以上であったと思いますが、セブ市内の河川では0.6あるいは0mg/Lでした。現場ではDOメータで測定し、研究室に戻ってウィンクラー法で測定しましたので、この値は確かなものです。アンモニア濃度は10mg/L前後、界面活性剤濃度は90mg/L前後でした。これでは生物が生息できないと思われますが、、地点によっては魚類が生息しているところもあります。ここに生息する魚は、Mud Fishで現地では呼ばれていますが、多分、鰓呼吸ではなくて空気呼吸している魚ではないかと想像します。

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